GK Graphics

GK Graphics 30th
Anniversary Exhibition

GKグラフィックス30周年企画展

GKグラフィックスは、1985年にGKインダストリアルデザイン研究所から独立して30周年を迎えたのを機に、去る2015年10月27日から7日間にわたり、南青山の「Gallery 5610」にて企画展示会を開催しました。
 この展示は、GKデザイングループの一員として、GKグラフィックスがデザインを通して社会に何を提示していくべきなのかを考える機会としました。

GKグラフィックスは「生活を創るグラフィックス」を理念に掲げ、生き生きとした豊かな生活とはどういうことかを考えてきました。とりわけこの30年は、情報技術や社会構造が大きく変化し、人々の価値観やそれに伴うコミュニケーションのあり方が多様化しています。コミュニケーションデザインの重要性とは、人間にとって変わらない普遍的な幸福感と、時代とともに変わりゆく価値観の調和を模索し続けることだと私たちは考えています。

本展示のテーマは「綾(あや)」としました。「綾」は、「美しい織物の表情」を語源とし、モノの表面に現れた様々な形や模様を指します。縦糸と横糸のバランスをとり、強く美しい織物をつくること、それは様々な価値を織り込んで人と人を繋げるデザイン行為に見立てられると考えました。よって、この展示ではこれからの社会におけるコミュニケーションデザインの可能性を提案しました。

Exhibition theme is "AYA(twill)"

みんなの牛乳

想いを伝えるパッケージ

誰にでも馴染みのある牛乳のパッケージを媒体に、ターゲットの幅を極力絞り込むことによって、パッケージデザインの伝えるメッセージがどのように変化するかを試みました。
 パッケージデザインは中身の価値や性質を表現することが基本ですが、伝える相手の感情に響くことが最も重要な役割です。従って、この牛乳パッケージでは極力言語を減らしてメッセージが直感的に伝わるように工夫しました。この試みから、伝える相手を明確にイメージし、最適化した表現を行うことの重要性を感じていただく趣向です。
 18通りの相手を想い、それぞれのターゲットに向けた18種類のデザイン展開を行いました。制作協力:有限会社オグラプリント

牛乳パック

牛乳パック

インタラクティブ パッケージ

ICTを利用した未来のパッケージ

現在の商品パッケージは、商品情報やブランド情報が印刷され固定化されたメッセージとして消費者に伝えようとしています。この発せられたメッセージは一方的であり、消費者がその商品を購入しないとコミュニケーションは成立しません。
 昨今では、ICTの進化によって日常的にモバイルデバイス等を介し、多くのインタラクティブなコミュニケーションが可能になりました。周辺機器についても薄型軽量化が進み、紙のように薄く自在に曲げることのできるフレキシブルディスプレイやRFID(*注1)を利用したワイヤレスセンサーなどが、多様な分野で活用されつつあります。今後、これらの技術は商品パッケージにおいても印刷されたコンテンツに代わるものとして普及すると考えられます。

インタラクティブパッケージ

「インタラクティブパッケージ」では、身近なレトルトカレーを題材に、将来実現可能と思われるICTを利用した商品パッケージにおけるコミュニケーションデザインの可能性を探りました。消費者が店頭で商品に触れる、揺らす、向きを変えるなどの働きかけに応じてパッケージ上のコンテンツがインタラクティブに変化します。このグラフィックを介したワクワクする体験を通して、あたかも対話するかのように商品情報やブランドの情報を知ることが可能になります。

※注1:RFID(Radio Frequency IDentification)
RFIDタグと呼ばれる媒体に記憶された人やモノの個別情報を、無線通信によって読み書き(データ呼び出し・登録・削除・更新など)をおこなう自動認識システム

制作協力:株式会社GKテック
株式会社TANGE FILMS
株式会社サンク・アール

ことばのかたち

声の豊かさを文字に込める

インタラクティブパッケージ

「ことばのかたち」は、その「声」に着目したプロトタイプで、画面上に表示される文章を読み上げることにより書体の表情に変化を生じさせ「声の特徴」を伴った文字として視覚化する試みです。将来的には、メールなどデジタルデバイスを用いた間接対話で削ぎ落とされがちな「その人らしさ」、「感情のニュアンス」を文字で表すことにより、豊かなコミュニケーションを図ることを目標としています。

制作協力:株式会社GKテック
嵯峨本フォントプロジェクト
株式会社日装社

積み木

積み木

COTOCATA

人から人へ“伝えて作る積み木”
コトカタ

COTOCATA(コトカタ)は、いくつかのカード(手札)に描かれた「積木の完成図」を、相手に隠して言葉だけで伝え、完成図通りに形を作り上げることを目指す伝達ゲームです。このゲームは、ただ会話のやり取りと積み木を楽しむものではありません。形から言葉を発想し伝え、その言葉から形を選択・連想し組み立てるという行為によって、的確な言葉を選んで伝えることや、言葉を聴き取り正しく解釈することの難しさを知ることを目的に設計しました。

制作協力:有限会社萩原製作所、有限会社オグラプリント

トライアングルシーソー

トライアングル・シーソー

対戦相手と協力し、バランスを学ぶゲーム

この「トライアングル・シーソー」は、三人で「かけひき」を重ねながら楽しむゲームで、単純な敵と味方という関係ではなく、自分の置かれた状況によって相手と協力しながら勝利を目指すものです。
 多くのゲームは、敵も味方もゲーム終了まで立場は維持されたままですが、実際の人間や組織の関係はもっと複雑です。
 状況次第で自分が敵に回る場合や、味方だと思っていた人間が敵になることもあります。私たちは、このような現実的な関係を体感できる新しいコミュニケーションゲームとして設計しました。

制作協力:Akiyuki Ishida Creative Room、森岡淳、雪本大樹、
DAO・ASSOCIATION、株式会社アルファテクニクス

GKグラフィックス30周年企画展

GKグラフィックス30周年企画展
2015年10月27日火曜日ー11月7日土曜日

ギャラリー5610
107-0062 東京都港区南青山5-6-10 5610番館
Telephone 03-3407-5610
URL www.deska.jp